まにまに創作置き場

自分用に創作設定まとめ。ちまちま更新します

Umbrella Syndrome 細かい設定の話

(!)Umbrella Syndromeの世界観のネタバレ的なものと本編で触れない裏設定など。
ここのページの情報を知らなくても本編(脳内本編奴なので申し訳ないのですが…)の理解には支障をきたさないです
ほぼ自分用の備忘録状態




◆時代背景
この世界は「現在」の数千年後。
人類は華やかな最盛期を迎えた末 静かに衰退していく。
かつての開拓により自然は破壊し尽くされ、複雑に体系化した人々の意識は人格の破綻をしばしばもたらした。
その結果、変質した霊素でひずみ切った世界は荒れ果ててしまっていた。

主はそんな世界のリセットとして大災害を起こす。
再び世界がひずみ混沌に傾かないように、人間や天使達を「主の導き」でうごかしながら、理想の歴史をなぞらせている。
そんな世界。


◆能力者
能力者は人間が変化したもので、黎明の大災害における副産物。
大災害のときに世界中にできた突然変異の中でも 現在まで生き残ってるのがイグナイター族とガルバナイザー族。種族に大きなルーツがあってそこから分化した訳ではない。

◆天使の正体
厳密に言うと天使は生物ではない。
黎明の大災害の際、消滅したあらゆる生物の霊素が主の願いにより再凝固したものであり、そこから幾度の霊素の変質を経て、いまの形に落ち着いている。
霊素の浄化を行える(霊素に干渉できる)こと、天使の幽霊が見られないこともそのため。

◆堕天とは
そもそも天使自体があらゆる生物の霊素のごった煮状態なので、精神に異常をきたすとその不安定な霊素がグチャグチャに顕れ出てしまう。
人外的に外見が変化するのはそのため。
ゆで卵が生卵に戻らないように、一度堕天すると元に戻ることは無い。元の人格は残っているものの、完全に溶けて他と癒着しているため個は失われている。

◆人々の心の弱さについて
この世界の人々は精神疾患による自殺率が高い。これは主が「理想の世界について来られない存在を淘汰する」ために、黎明の大災害の時に魂を構成する霊素を不安定にしたから。
なお詰めは甘いので、きちんと死ねなくて幽霊になったりする生物に関しては天使に浄化を丸投げしている。

◆主の「理想の世界」
主が目指している理想の世界は「前時代の人間たちが夢見たけど実現できなかった世界」

主は退廃した前時代の人々が心の底から欲した、ただしい世の中に固執している。
それは決して神話でいう楽園のようなものではなく、あくまで「前時代の人間たちの」理想の世界。
それなりに発達した文明や娯楽や治安があれば平和でしょ?という
それが1番ただしい道なのかと言われれば本当の所そうでもない。にんげんだもの

◆主の正体
世界が荒れ果て浄化もされず(する存在がそもそもいなかったので)そのまま寄り集まった、前時代の人間たちの集合意識、その変質しきった霊素の成れの果て。
カテゴリ的には幽霊の類

幽霊と主は、単細胞生物か郡細胞生物かの違いであり、そこまで性質自体に大差ない。し、確固とした人格は持ち得ないので細かい部分はわりとブレてる。
神さまといえど元は人間なので、きちんとした道徳や理性があるわけでない。

◆黎明の大災害とは
主が「荒れ果てた世界への強い否定」をしたことによる、大規模な霊素への干渉。
前後の文化に著しい相違がみられるのは、生物の脳組成が根本的に繰り変わってしまったため。これまで築いてきた文明を理解できなくなってしまった、というか、人間というべつの生き物になってしまったせい。
生物の消滅の割合は定説の4割でなく、正しくは6割。その差の2割が天使に変化している。
消滅した魂は当時まだ輪郭が覚束なかった主の原型と融合し、より強い願いを固めていき、現在の「世界をおのれの理想にねじ曲げる厄災」の完成に至った。

◆「帰る場所」
Umbrella Syndromeの子たちはみんな大なり小なり「帰る場所」を探しているが、これは主が導き人工的にととのえられた「理想の世界」に対して(必ずしも反する形ではないが)無意識に魂が拒絶反応を起こしているため。
他人に導かれずに、おのおの見つけた場所で休みたい。

本当の意味で帰る場所(戻るべき世界)にこだわっているのは主。


◆タイトルの意味
「傘に妄執するやまい
傘=安全な場所。みんなで自分の居心地いい場所を取り合っている。
生物から神様まで揃いも揃って罹患しているけど治る日はたぶん来ない。


(最終更新:2019-05-19)